オムロン新検査装置「VT-Sシリーズ」の機能紹介・・・検査タクトの更なる向上
(2015/4/9)
インライン運用性
次に、運用面で大事なのが、「検査タクト」「インライン運用性」です。
現代のSMTラインは、印刷~実装~リフロー硬化のフルデュアルレーン化、搭載機のモジュラー化、スプライシング(部品継ぎ足し)によるノンストップ化等、いわゆる「生産性の向上」は目を見張るものがございます。
その結果、以前は対象機種の部品搭載点数でおおよそのラインタクトが決定されましたが、現在は少量搭載機種でも多量搭載機種でもラインタクトの差が少なくなり、どんな機種、基板でもおおよそ約30秒程度でライン流動する事例が増えて参りました。
また、検査装置の運用レイアウトも、以前はSMTラインと切り離したバッチ(独立)ラインが主流でしたが、下記の理由で、積極的なインライン運用をご検討されています。
- 検査待ち在庫をなくす事が出来る。(デリバリ向上、コスト低減)
- SMTラインの品質変動、不良品発生を早期にキャッチする事が出来る。(品質向上)
- 基板に手を触れない為、ヒトの手による2次不良発生要因を排除する事が出来る。
- 取引先とのサプライチェーンの改善が見込め、ビジネス向上に繋げる事が出来る。
しかし、阻害要因を考察すると、主に下記3点がインライン運用のネックでした。
- 検査装置の歩留まり率が悪く、インライン運用が構築出来ない。
- 検査プログラムの作成・修正が、実機上でないと出来ない。
- 検査プログラムの作成・修正(収束)に時間が掛かる。
上記の1~3の要因から、新検査装置の改善点を定義すると、
- 検査処理の更なる高速化。
- 外部(実機以外)で、検査プログラムの作成・修正が短時間で行えること。
- 高い検査直行率である事。(歩留まりが良い事)
次回、こちらの詳細について解説を予定しています。