プリント基板の不良修理技術について

火曜日, 1月 21st, 2014

(2014/1/21)


皆さんは性能的に不具合のあるプリント基板をどのように修理されているだろうか。
通常の作業としては不良個所や不良部品を見つけ手直し、もしくは部品交換などの対応となりますが、なぜ不良が発生したのかを考え、同様の不良が再発しないような対策を講じなければなりません。

まずは不具合が発覚した工程ごとに分けてみましょう。修理が必要と判断される過程を大まかに分けると・・・
  1. 実装工程後の外観検査装置にて不具合と判断された修理。
  2. プリント板の2次工程におけるICTチェッカー、能動治具によって不具合と判断された修理。
  3. 最終製品となり性能検査あるいは品質管理の商品検査で不具合とされた修理。
    (ユーザーに渡ってしまった後に生じた不具合。お客様の使用方法のミスや製品初期不良、経年不良等)

一口に修理と言ってもそれぞれの状況に応じて対処方法が異なります。
正しいプリント基板の不良修理について次のように考えてみました。

1.実装工程の不具合
実装工程における不具合は外観上での判断のため、比較的容易に見つける事ができます。
ただし、「根本的な不具合発生要因は何か?」という掘り下げも同時に必要となります。過去の経験上、マウンタなどの工程による実装不良以外に大きな要因となっているのが、基板設計に起因する不良です。ランドパターンと使用部品とのミスマッチ、電極サイズとランドサイズとのミスマッチ、ランド間の距離やフィレット形状を考慮した設計になっていないなど、ランドサイズやピッチ、または熱の伝わり方を計算したパターン設計にしないと、半田付け不良の起こり易いプリント基板となってしまいます。

不良画像 発生原因 修理方法
e07_001 ・印刷不具合による半田少
・リード浮きによる濡れ不足
半田増し付け
e07_002 ・印刷不具合による未半田
・マウントミスによる実装ズレ
・半田溶融のタイミングずれにより部品が引っ張られる部品ズレ
 (パターン設計不具合)
半田増し付け
または部品付け直し

2-1.2次工程の不具合
2次工程では主に手挿し部品などを装着後、電気的に能動試験や回路テストを行っている場合が多い。このため実機の回路構成や回路図が読めないと的確な修理は難しいといえます。
一般的にはICT(インサーキットテスタ)が使用されており部品有り無し、半田オープンショート、逆挿し、抵抗値、容量チェック(コンデンサ)等を見ているのですが、容量チェックに関しては正直、正確性は疑わざるを得ません。以前使用した経験から、どのメーカーのテスターも満足いくような計測はできず(ガーディングの設定も限界がある)性能的に差異なかったと記憶してます。さらにリード浮き等も正確には計測できません。
それ以外の機能として、基板に電源を供給し回路の論理動作や電圧測定、周波数測定などを検査するボードテスターなどもあります。
修理作業台 また、FCT(ファンクションテスター)と呼ばれる検査装置もあります。基板に電源を入れ外部接続端子より実際に近い信号を入力することにより、実際の動作に近い状態で機能検査をする装置です。
この検査装置は基板の動作仕様をもとに制御、計測機器を構成し必要な検査プログラムを作成します。実際に検出可能な不具合は基板回路の電気的動作不具合、搭載部品の実装違い、部品の欠品などが検出できます。また、プリプロや試作段階でセットとして組み上がった製品を使って動作環境を作る場合もあります。
いずれも動作不具合の発生したステップで回路構成上どの端子電圧に何V出ているのか、波形観測をして変調波の異常など色々な電気的特性をチェックできます。このポジションでの不具合解析においては入出力回路を追いかける方法や各回路上でのIN・OUTの出力電圧、あるいは波形での観測をします。その上で特定の部品であったり回路上の不具合であったりが判明することが出来ます。
又、半導体に関してはこの前段階でバウンダリスキャン等、高機能デバイスなどはディジタルチェックを行います。過去の経験上、携帯電話の交換機やテスタ等の基板は搭載部品点数が3000点を超えておりボードサイズもL版となるため、一旦不具合が発生すると部品の特定や検出が難しくなり、実装検査と合わせて各種検査装置を併用しパートパートできっちり検査することが重要となってきます。修理方法はテスタによる電圧チェックやオシロなどによる波形観測、ディジタルストレージオシロによる波形観測など修理方法も多岐にわたります。擬似的にサブ基板を使ってバイパス回路を構成したりして不具合特定に至る場合もあります。

2-2.能動治具による不具合とされた基板の修理
能動治具は機能検査と呼ばれ、各ステップごとに各部の電圧、電流、波形観測や出力インピーダンスなどの測定を行い、各ステップ毎に良否の判断をします。この時、対象ステップで不具合発生が起きた場合、そのステップでは何の機能を測定しているかの情報を取得し電気的な不具合から追いかけます。回路乗数の間違いであったり、部品破損であったり、未半田であったり、又その上位の出力インピーダンスが低かったり、増幅度が低かったり、多種多様な不具合に対処します。ここではきちんと回路図が読めることが必須となります。そのために回路技術習得のための学習会を社内できちんと教育して修理技術者を育てなければなりません。
以前勤務していた会社では新製品が出ると必ず機種対応の勉強会を設計者から製造技術者と修理技術者が教育をしてもらい回路講習会と銘打って受けていました。

3.完成品の不具合修理
一度は製造ラインを通過している製品なので性能や電源は問題なかったが、何らかの衝撃や品質管理の出荷検査で不具合を生じた可能性があり、各部の電源周りから性能検査を今一度、繰り返して不具合箇所を探ります。大抵の場合は振動によるものやケースの開け閉め、コネクタの不具合などが考えられる。商品検査時の品質管理者が不要な衝撃を与えたり確認時の復帰状態で作業忘れになる場合もある。ここも製造技術レベルの検査者レベルが必要となる。又、気を付けなければならないのが不具合セットは生産ラインの直行品なのか修理ステーションでの修理履歴があるセットなのかも重要なファクターである。よくあるのが修理技術レベルの低い修理者が逆に壊してしまい、その後、ろくに検査もしないで良品に混ぜてしまうケースであり、日系の海外工場ではよく目にする光景です。
また、お客様が過剰スペックで使用しオーバーワークさせることによるダメージもよくあるケースです。必要以上の電圧を加えたり、電流を流したりしてヒューズを壊したり電源ICを壊したりすることも見受けられます。この場合も回路構成並びに回路図を使い出力側から追っかけて行くのが常道です。この場合は勿論電源が入っての話ですが。。。。

以前経験したことで気の利いた女性が基本的なテスターの使い方をマスターしただけで無難に修理者として作業しているのを見たことがある。その作業方法は良品と不良品のセットを2台並べて徹底してポイントポイントで電圧比較だとか入出力のレベル比較を行っていた。たったそれだけの方法で大方の修理が出来ていたからすごいことであり、比較法というやり方もまた一理ありである。
最後に基板、製品修理は基本ブロックごとの入出力をきちんと押さえながら未半田、部品不良、部品間違いなどを細かく見ていくのが肝心である。

 

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正しい半田付けが出来ると何が嬉しいのか

木曜日, 5月 9th, 2013

(2013/5/9)


1.輸送に強い

メルフ抵抗の半田不濡れ

普段私達は色々な電子機器をレジャーやビジネスにおいて持ち歩いていると思いますが、何気ないストレスがこれらの電子機器に与える影響をご存知でしょうか。
例えばスマートフォンやノートパソコンなど自動車で移動する際にナビ代わりに使ったり、行き先の情報を調べたりする事はよくあると思いますが車室やトランク等の振動が多い場所に置いて突然画面が消えたり、音が出なくなったりといったトラブルを経験したことはないでしょうか。それらの原因を調べてみると半田付け不良が確認されることがあります。これらは製造ラインに於いて適切な半田付けが行われなかったり、その不良を見逃して市場に漏れた結果です。
適切な半田付けをすればこのようなトラブルは無くなりますが、一概に半田付け不良と言ってもイモ半田付けや濡れ不足による部品の浮きや加熱不足であったり原因はさまざまです。市場不良の全てが半田付け起因ではありませんが電子機器などの製造工程に於ける半田付け技術は製品品質に於ける最も重要な作業要素であると言えます。

2.温度変化に強い

適切な半田付けをなされた電子機器は色々な場面で取り上げられてますがとりわけ宇宙開発事業に多大な貢献のあった元NECの松田富士弥さんの半田付けは業界でもつとに有名です。
ロケットはマイナス40度からプラス125度までの温度サイクル試験(片側20分2000サイクル)を義務付けられており電子機器を正常に作動させる為に特に厳密な作業管理と作業者を選定し、さらにその出来栄え評価に関して極めて厳しい評価基準があります。
以前こんな不具合がありました。発射を翌日に控えた際発射準備シュミレーションを行った際どうも油圧回路が作動しないという現象でよくよく調査したところ油圧制御系の電子基板のコネクタが接触不具合を起こしていたとの事例が報告されてました。正確な作業管理と卓越された作業者が正確な作業を施すとロケットの過酷な使用にも耐えうる半田付けが可能になるこれはどんな環境下でも他の接続に比較して半田付けが優遇される唯一の工法と言える。
身近な例ではiPodに代表される携帯型audio機器が夏冬関わらずアウトドアで用いられるのも半田付けだからこそできる信頼性と考えられる。こうした半田付けは一旦金属間化合物として安定な接合状態を維持してくれ大きな温度変化にも順応してくれる。

3.10年経っても壊れない

半田不足によるリフトオフ

適正な半田付けをされた製品は電子部品が壊れても半田付けが壊れたと言う話は聞いたことが無い。多くは通電状態で10年経とうが20年経とうが半田付けが影響して機器の故障につながるというのは稀である。その前にコンデンサの液漏れや電子部品の劣化が原因で故障に至るケースがほとんどである。多くはコイルのレアショートや振動子に起因する不発による機器の停止、過電流による抵抗素子の破壊、製品落下による機器の破損等が多く見受けられる。
ただし製造現場に於ける注意とは裏腹に製品出荷後に於ける使用環境や製品素材の選定及び表面処理方法によっては後々ウイスカの発生による不具合が出ないとは限らないのでやはり使用する側としても注意が必要と言えます。

4.余分に半田を使わない

適正なパッドサイズと良好な半田付け

製品に於ける綺麗な半田付け、或いは機器の信頼性を保つ半田付けとは何だろうと考えたことがあるでしょうか。外観的には部品電極に綺麗なフィレット形状が出来ることが要件であり、富士山が裾野を引くようにという表現方法が適切かと思いますが何故そのような言い方がされているのでしょうか。
本来、電子部品は適正な半田量により部品電極と部品ランドの面積がうまくマッチングして金属間結合が適正になされるように設計されてます。その結果半田付け後の形状を見ると前に述べた富士山のという表現になるわけです。もしランドが部品電極に対して大きすぎた時は電極よりもランドの方に半田が取られていきますので半田がうまく溶融するためにランドに大きな熱量が加えられます。そうすると部品電極には過度な熱ストレスが加わり破損につながる場合もあります。逆の場合は接合強度が弱くなる場合もあり、それを防ぐため半田を余計に送り込むと加熱不足になりイモ付となる事もあります。従って電子機器に於ける半田付けは適正なランドサイズに適正な半田量を考慮する必要があります。

5.コテ先を傷めない

手半田付けに於いてコテ先は鉛フリー化により設定温度、使用温度ともに50度以上上昇していますがランニングコストを考えた場合どうしても鉛フリーになってからコテ先の寿命が短いと感じられた方も多いと思います。さてどうしたらコテ先を痛めずに半田付けをしらよいのでしょう。それには十分な半田付けの五工程法を遵守しコテ先クリーニングをスポンジ行わないことです。水を含んだスポンジでコテ先クリーニングを頻繁に行うと温度上昇、下降の熱サイクルが繰り返され短時間の間に焼きいれ、焼きなましを行う事になります。出来るだけコテ先クリーニングはワイヤー式かローラー式でコテ先温度を出来るだけ下げないようにして且つコテ先表面を傷めないようなクリーナーを使用すべきです。

 

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共晶と鉛フリーの半田付け特性

月曜日, 3月 25th, 2013

(2013/3/25)


1.鉛フリー半田付けを覚えれば、鉛入り半田付けを覚えなくても大丈夫?

鉛フリー半田を使って手半田付けする場合、鉛入り半田(共晶半田)での作業経験が有る人と無い人では半田付けの仕上がり品質に違いが出ます。
半田ごてを当てる時間感覚や小手先から部品への熱量の加え方、部品ダメージ等、従来の鉛入りでは濡れ広がり率が良い為さほど気にしないで作業できてました。しかし、鉛フリーではこれらの作業管理が上手く出来なければ品質そのものに影響を及ぼします。そのため比較的簡単に半田付け出来る鉛入り半田で実習を経たうえで鉛フリー半田に取り掛かった方が手半田付け工程を理解し易く、部品に対する熱ストレスについても学ぶことが出来ます。

高温設定で電子部品の後付けや修理をする際に起こる不具合として「銅食われ」があります。基板表面のメッキ状態(銅箔、金フラッシュ、半田レベラー処理等)に合わせて熱量をコントロールしないと下図のようにランド表面の銅箔が溶出してしまいます。(温度設定に合わせて小手を当てる時間をコントロールする事が必要)


◆共晶半田と鉛フリー半田の特性

共晶半田 鉛フリー半田
融点 183℃ 217℃
鉛含有量 約40%含んでる 使用していない
濡れ性 濡れ広がり率が高い 濡れ広がり率が低い
半田外観 光沢がある くすんで見える
半田の収縮性 低いためフィレットが綺麗 高いためイモ半田になり易い
その他 ・熱容量の小さい半田ゴテの使用が可能
・濡れ広がり性がいいため作業が容易
・ボイドが出にくい
・熱容量が大きいため小手先の寿命が短い
・取扱いが面倒(半田ゴテの温度管理など)
・ボイドが発生しやすい

2.共晶半田と鉛フリー半田の半田付け性の違い

(1)セルフアライメント効果

共晶と鉛フリーそれぞれのクリーム半田印刷後、意図的にチップ部品をずらしてリフロー後の装着状態を観察します。

共晶半田 鉛フロー半田




共晶半田は濡れ広がり率が良いためリフローソルダリング中に正規のパッド上に部品を引き寄せます。(セルフアライメント効果)それに対して鉛フリー半田は濡れ広がり率が低いためパッド中央への引き寄せが十分出来ません。


(2)リード部品のフィレット形成

共晶半田 鉛フロー半田

ICのリード先端部を比較すると共晶半田はリードトップまで半田が昇り綺麗に半田フィレットが形成されてますが、鉛フリー半田はリードトップまで半田が上がりきれておらず、共晶に比べて綺麗なフィレットを形成し難い事が分かります。

手半田工程、リフロー工程のいずれにしても使用する半田特性を考慮して作業をしなければなりません。理想としては共晶半田で十分作業を積んで理解し、鉛フリー半田を履修したほうが後々の不良解析時などに役立つと言えます。

 

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鉛フリー半田と鉛入り半田、試作ではどっちを使うの?

火曜日, 2月 19th, 2013

(2013/2/19)


1.そもそも何故鉛フリーが必要なのか

今からさかのぼること13年前の2000年頃、欧州連合(EU)におけるRoHS指令が2006年7月から施行されるため、国内の電機メーカーはこぞって鉛フリー化の取り組みを始めた。
何故鉛フリー化なのかと言うと、当時鉛入り半田を使った製品の終末処理をこう捉えていた。電気製品としての役割を終えた機器は今ほどリサイクル性が無いため回収されると大概が処理業者の敷地内に野積みにされることが多く、その為雨に流された鉛等の有害物質が地中に浸透し井戸水が汚染され、これを口に含んだ場合の健康被害が予想されるため、にわかに脚光を浴び始めたのである。
しかしながら先進国において電気製品の野積みが放置されるケースは稀で、ましてや井戸水を飲料水にしているのはごく一部であり、日本は上水道が完備されているためあまり影響はなかった。
むしろ輸出する際に国内の製品に対する安全安心を前面に押し出すことの影響力の方がより効果を生むと考えたのである。

こうして産業界からの必然的な要求とはかけ離れたところから要求が高まった。これは製品コストを引き上げたり材料開発やら製品評価試験やら莫大な費用を費やす一因となった。
長い目で見れば地球環境には優しいかもしれないが、製品販売価格は据え置きで製品コストを引き上げる要因となる為、どの企業もコスト低減に躍起となった。

2.日本で販売する製品は鉛入りで良いのか?

冒頭で述べたように鉛フリー化による各国のロードマップが描かれて実際に一番真面目にクリアしたのは日本である。
これは企業の99%以上の意識の基、製品化率で85%くらい達したのは日本だけであり、ロードマップ中EUは2006年7月までとする指針を発表したが技術的には課題も多く、自国に入るものに関しては非常に厳しいが、自国で生産する物についてはザル法であったため適用除外を設けたり技術的な課題が解決されないままに今日がある。
日本は真面目に取り組んだ結果、技術的には一番進んでいるとされている。アメリカはさらに遅れており中国に至っては役所レベルでの指示通達は出すが現実的には何でもアリアリである。ただし日系企業の進出や欧米系の企業進出で輸出品は殆ど日本の技術的な裏付けなどを採用されているため見かけ上は対応されているが、国内消費品の中にはいまだに鉛半田を使用している。

さて内外の概況は上記通りであるが実際問題全て鉛フリーにしなければならないかという問いかけに対しては、今日のように製品の回収率も上がり野積みにされるような環境下に無ければ鉛フリーでなくとも良いと思われる。
懸念されるのは国内のあちこちで廃棄費用が高いために不法に処分される電気製品が一向になくならないのが二の足を踏むことである。この対策としてメーカーは不用品の完全買い取り制度を国内法整備して法制化しメーカーもきちんとリサイクル費用を当て込んだ価格設定にしてしまえば可能である。ここだけはきちんとカルテルを結んでもよい場面ではないだろうか。
今述べたように日本はどの国に比較してもリサイクルや鉛フリー化の技術的な見識が高い国なので、例えば鉛半田にした場合はフルコーティングして例え野積みされた場合でも地中等に溶出しないのであれば製品の識別をし使用も有り得るのではないかと考えられる。

3.試作時に設計者はどっちの半田を使うのか?

試作に関して言えば製品仕様が鉛フリー半田を使用するのであればこれは必然的に鉛フリー半田を使用しなければならない。これはどういう事かと言うと、試作とは大概の製品において量産移行するための電気的なチェック、製品として組み上げる場合の機構的な不具合の除去であり、製品の耐久性を考慮された製品設計となっているかなど試作の意味合いが変わってしまうためである。一般的には日本の電気製品は構想会議から始まって試作、量産移行、量産と一連の流れで1製品当たり6ヶ月スパンで世に送り出されているのが普通である。
そうすると試作は鉛入り半田でやって量産は鉛フリー半田を使うという場合、往々にして量産に入ってから諸所の問題が発生する場合が多い。生産ライン上で考えられる事項として、手付部品(後付け)など高温設計部品を採用していなかったり(部品の耐熱温度)など、半田付け条件まで含めた工程管理を試作時に工程設計する必要がある。又基板のパターン設計においても鉛フリー半田が採用されるのであれば、併せてパッドサイズ等も検討する必要がある。

鉛フリー半田を使う上で試作、量産前試作での導入プロセスをもう一度説明する。

  1. 鉛フリー半田の合金を決定する。(部品の電極や基板表面処理で半田レベラー処理、金フラッシュ等)
  2. 半田付け条件を決定する。
  3. 部品の耐熱温度、リード電極表面等のメッキ調査
  4. PCB設計や作業の標準化(後付け・修正時の半田ごてのスペース等)
  5. 生産設備の決定(効率的な生産方法の確立)
  6. 鉛フリー化出来ない部品が無いかの確認
  7. コスト算出
  8. 品質評価試験の実施
  9. 作業管理の対応(修理性の確認)
  10. 最終電気チェックと量産移行仕様との整合性

これら要件をすべて量産前試作において確認しなければならないため『試作=量産』という図式となるのである。

以下の図から鉛フリー半田と鉛入り半田では温度特性に大きな差異があり、試作であってもより量産に合わせた形で製品の作り込みを行い前述のような項目の確認作業をする必要があると言える。

 

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電子部品の熱特性と半田付けのコツ(2)

木曜日, 8月 23rd, 2012

(2012/8/23)


1.良い半田付けの判断基準

それでは実際に半田付けの出来栄え評価として、どう判断されるのだろうか。

写真1 コンデンサ不濡れ 写真2 トランジスタ不濡れ

写真1、2で紹介されるようなチップコンデンサ、トランジスタの不濡れ(未接続)について説明する。

不濡れとは部品電極(またはランド)と半田が馴染んでおらず多くの製品においてもこのような不具合例は起こりうる内容で、生産ライン通過時に電気的には一度良品とされても経時で通電すると未接続になる不具合である。このような不具合は欠品、ブリッジなどと違い電気的検査では見つけ難く、出荷後の振動、衝撃や時間の経過などにより導通不良となるケースが多くみられる。
このような不具合を防ぐために適正な半田付け技術を身につけたり、半田付けの外観検査を行い時限式不良の工場流出を防がなければなりません。

我々ユーザーは購入した製品が初期不具合として電源が入らなかったり、他の不具合を経験したことは無かっただろうか。チップの半田量、リード部品のリードの先端部にどれ位半田が乗れば良品となるのだろうか。

次に半田の仕上がり外観で判断する方法を示す。

良い状態 θ<90° あまり良くない状態 θ=90° 悪い状態 θ>90°

上図は半田の濡れ角によって半田付け状態を判断する方法である。濡れ角が小さいほど半田付けが良好であることを示し仕上がり状態の目安に成る。
半田量を判断する際によく言われる表現としては、チップ部品ではフィレットが富士山の裾野のように広がってること、リード部品の場合はリードの線筋が確認できることなどと言われてます。

半田付けを外観上判断する際に注目する事としては

  1. 半田が良く流れ長く裾を引いている状態・・・・濡れ
  2. 光沢と艶があって滑らかである状態・・・・化合物、拡散
  3. 半田の肉厚が薄く線筋が想像できる状態・・・・量
  4. 半田接合箇所に半田の割れ、ピンホールが無い状態・・・・外観異常

以上の4項目がとても重要になります。

 

2.チップ部品の半田付け手順

現在の製造工程において一つ一つのチップ部品を半田付け、という事はほとんどありませんが実装不具合により部品間違い、部品破損などの不良があった場合は、半田ごてを使って修理交換作業をしなければなりません。
CRチップ部品の交換作業をする場合は取り外す部品の電極を1本のこてで交互に温めてから外す方法と、2本のこてを同時にチップ電極に当て取り外す方法があります。

 【NG部品の取り外し】

2本のこてを使って同時に両方の半田を溶かし、チップ部品をランドから離します。この時、ランドに少し増し半田する事によりチップ部品が取れ易くなります。

 【古い半田の除去】

ランドに付いた残り半田を網線を使って除去します。
除去した後の基板に付いたフラックス汚れを基板用のクリーナーなどで洗浄します。

 【予備半田付け】

片方のランドに予備半田をします。

 【仮半田付け】

予備半田にこてを当て半田を溶かす。
溶けた半田にピンセットでつまんだチップを、横から滑らせるようにスライドさせ位置決めをしてこてを放す。
この時ピンセットで挟んだチップは保持した状態で、半田が十分固まった事を確認してからピンセットを離す。

チップのズレや浮きが無いか目視確認します。

 【本半田付け】

半田付けし易いように基板を180度回転させて、もう一方の電極を本半田付けします。

仮半田付けの方にもこてを当てて少量の半田を供給しフィレット形状を整えます。

最後にツノや浮き、ズレなどを確認し終了とします。

注意するポイントとして、こて先がチップ電極に長時間当たると電極が破損するので、出来るだけランドを温めて半田が溶融したらチップ電極へこて先を持って行くようにして下さい。


修理時の基板の取り扱いについては右写真のような基板パレット(基板ホルダー)にセットして作業します。
裏面部品に負荷を与えず、基板の水平を維持し安定した状態で作業することが出来ます。

片方の電極の半田付けが終わったらパレットを180度回転させ、反対側の半田付けを行います。そうする事により基板や部品に直接触れる事無く作業できます。

 

半田付け作業で重要なのは半田の溶け始め状態とチップ電極やランド、半田を加えた時など温度が微妙に変化する事を頭に入れて作業を進める事です。必要以上に熱を加えるとチップ電極の破損やランドパターンの焼損剝離を起こしたりします。

手半田付けで重要な三つの温度管理は

  1. 熱源となるこて先の温度・・・・対象物(部品、ランド)の大きさとこての設定(こて先形状、サイズ、容量)
  2. 接合体を適温に加熱するための温度・・・・母材にこて先を当てる時間
  3. 半田を与える時の温度・・・・半田の組成を知ること

以上、三つの温度管理をしっかりと把握して作業する必要があります。

特にこて先の温度管理は重要です。例えば、製造現場のみならず個人が所有する半田ごてにも温度調整機能があるかと思いますが、それぞれのケースに合わせて温度設定しても、水分を含んだスポンジを使ってこて先掃除をすると瞬間的に100℃前後も温度降下をすることがあります。温度が低いまま半田付けを行ってもランド(電極)加熱が不十分になり、半田が馴染まずに写真1.2のような不濡れ不良が発生します。
(弊社ではこて先の温度変化を最小限に抑えてクリーニングできる「こて先ビジン」を取り扱っております。)

 

それでは、こて先の温度に注意しながら基本手順に従って手半田付けを行いましょう。

  1. 準備する・・・・材料や道具など半田付け出来る状態に準備します
  2. こて先を当てる・・・・ランドと電極を温めます
  3. 半田を供給する・・・・糸半田をこて先に近づけ半田を溶かします
  4. 半田を離す・・・・接合に充分な半田量が供給されたら糸半田をこて先から離します
  5. こて先を離す・・・・最後にこて先を離します

以上の半田付け五工程をよく理解し基本通りに作業を進めます。それにあわせて半田付けする部品の耐熱性や適切な半田量、また半田ごてなどの道具の選定などの知識を身に付けることが不可欠となります。

 

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電子部品の熱特性と半田付けのコツ(1)

火曜日, 8月 21st, 2012

(2012/8/21)


 

・・・はじめに・・・

半田付け作業は一見簡単なように見え、誰がやっても容易に出来そうに思える。
実際、半田付け結果の良し悪しは別にして、誰にでも一応は出来る作業である。
ところが最近の電子機器においては高密度化、狭小部品化されており、なかなか手半田技術が追い付かないところである。
その中で高精度、高品質、高信頼性を目指した正しい半田付け作業をするために知識と実務編を紹介する。

一般的な半田付け方法は以下の3パターン

 (1)半田ゴテを使用する手半田付け

 (2)クリーム半田による印刷塗布後リフロー炉を通すリフロー式半田付け

 (3)半田槽浸漬によるフロー式半田付け

電子部品には部品構造や電極構造等から半田付け時の熱ストレスによりダメージを受けやすい部品がある。これら熱ストレスに弱い部品の半田付けの場合は特に注意を払う必要がある。従来の鉛入り半田から鉛フリー半田が主流となった現在では半田熔融温度が約30度程上がったため、より一層部品の熱ストレスを軽減させる必要がある。
次項ではその部品種類から見た場合の耐熱ストレス部品の半田付け性を考えてみる。

部品分類別に挙げてみると代表的な部品は約10種類に大別できる。

  1. 抵抗
  2. コンデンサ
  3. インダクタ
  4. ダイオード
  5. ヒューズ
  6. LED(Light Emitting Diode)
  7. SOP (Small Outline Paackage)
  8. QFP(Quad Flat Package)
  9. CN (Connector)
  10. 水晶発振子(水晶振動子)

リード付きタイプとチップ部品タイプではそれぞれの半田付け工法も異なる。

次に各部品の構造と耐熱性について説明する。

 

1.抵抗

チップ抵抗(1608タイプ) リード抵抗
チップ抵抗 内部構造 リード抵抗 内部構造

リードタイプはカーボン被膜抵抗器が主流でセラミックの絶縁基板上に樹脂材料と混合されたカーボンを塗布し加熱硬化したのちトリミングし抵抗値を決定する。
チップタイプはセラミックベースに内部電極を形成し厚膜のメタルグレーズを焼成する。電極はニッケル下地メッキした後に半田メッキされている。
いずれも耐熱性は高く部品自体のダメージは半田付けの基本作業を行えば少ない。

 

2.コンデンサ

チップコンデンサ(1608タイプ) リードコンデンサ
チップコンデンサ 内部構造

コンデンサは種類によっては非常に耐熱性に弱いものがあり、十分に仕様を確認して部品を使用する必要がある。
一般的には上図のようなセラミックに内部電極と高誘電体を積層していき外部電極を形成している。外部電極の処理(銀パラジウム焼成の後ニッケル、錫等のメッキ)によって半田付け時、特に高温での作業時にチップの内部電極とメッキ部分の収縮があり破壊される場合もあるので、半田付け時間は極力短時間で作業をするのが良い。
特にスチロール系のコンデンサは耐熱性に弱いので注意が必要となる。

 

3.インダクタ

インダクタ

チップインダクタは積層型と巻線型に代表されるが構造は内部電極を3次元的に螺旋状態を作りそれを導通させていく方法とコイル巻き線を施しモールドする方法がある。
耐熱性はともに注意して使わなければならない部品です。
積層型はあまり熱を加え過ぎると外部電極と内装のコイル接続箇所に不具合が出る場合があり、巻線型は巻始め巻終わりに影響が出る場合がある。
特に半田ゴテで加熱しすぎるきらいのある部品ですので作業時間管理は的確に行う必要があります。

 

4.ダイオード

モールド型ダイオード ガラス管型ダイオード

ダイオードは一般的にモールドタイプとガラス管封止型があります。
基本的な動作は割愛しますが、構造的には半導体と金属の接合部で起こるショットキー効果を利用したフォトダイオードなどがある。
部品自体は耐熱性に富み、扱いやすい部品ですが吸湿した後に半田ゴテを当てるとディバイスを構成する各種材料の熱膨張係数の差などにより、気密性の低下やボンディング部のオープンなどを起こす場合がある。
又、リフロー半田付け工程ではリード電極の不濡れが一番多い部品であり、生産工程でも非常に見落としやすい部品の一つです。従って不良修理する機会の多いこの部品は手半田付け時にリードのエッジに半田が綺麗に盛られていることが大事である。(リード先端部が特に半田がつきにくい)

 

5.ヒューズ

温度ヒューズ(アキシャル) 温度ヒューズ(ラジアル)

温度ヒューズは電気機器の不具合による過電流などで機器の発熱を感知し回路を遮断する保護部品の為、半田付け作業時には細心の注意が必要である。
温度ヒューズは使用用途に応じて遮断温度がそれぞれ違うため、仕様によっては半田付けでなくホルダー使用に成る場合もある。従って他の電子部品と違って耐熱性より動作温度を考慮した半田ゴテでの作業時間を設定しなければならない。
用途としてはノーパソコンや携帯電話などに使用するリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの過充電保護回路にもよく使われる。

 

6.LED

チップ型LED 砲弾型LED
チップ型LED 内部構造 砲弾型LED 内部構造

LEDにはチップ型と砲弾型があるが、最近の傾向を見るとチップ型でもかなり高輝度タイプのLEDも出てきており、皆さんが一番半田ゴテを持つきっかけの多い部品かも知れません。
特に震災以降、照明機器の省電力化に向けての切り替え時期と相まって、皆さんも色々手造り工作する機会のある部品ではないでしょうか。
実はこの部品は非常に熱に弱いのです。半田ゴテであまり加熱しすぎますと、砲弾型ではエポキシ系の樹脂でレンズが作られておりますので曇りや変形が見られ本来の機能が損なわれる可能性がある部品なのです。出来るだけすばやく短時間作業で部品に熱ストレスを与えないようにしましょう。
同様にチップ型LEDの場合も、エポキシ封入樹脂と電極が近接している為、電極に直接熱が加わって樹脂を白濁させたりLEDチップのボンディング配線が熱ストレスによって剥離することがあります。

 

7.SOP

SOP SOP 内部構造

現在では殆んどSOPの手半田付けするような機会は無いと思いますが、修理時の部品交換時には避けては通れない修理技術の一つです。
この部品は耐熱性があり、特に使用上の問題ないのですが、吸湿パックから取り出され湿度管理された状態で保管していなかった場合には稀に防縛する場合があります。
パッケージはプラスティックパッケージが主流でセラミックもあるがいずれも熱には強い。
従来生産工場では流し半田と言う技法で半田付けされてた経緯もあったが鉛フリー化で作業を難しくしている。やむなく1ピンづつ半田付けしているのが現状です。

<防縛>
モールド樹脂が高湿度の環境下で吸湿し、加熱された時にパーッケージ内部で水分が一気に過熱しパッケージを壊す事。

 

8.QFP

QFP
QFP

QFPもSOPと構造は同じで4方向のリードがある部品でパッケージは同じくプラスティックとセラミックがある。吸湿性についても取り扱いは同じである。

 

9.コネクタ

コネクタ
コネクタ

コネクタは基板対基板接続用、基板対FPC,基板対電線、外部接続等多様な種類を持っているがいずれの場合も熱には比較的強い部品となっている。ただし注意しなければならないのは半田ゴテを当てすぎると、リードのハウジングまでダメージを与えてしまう恐れもあるので必要以上に熱は加えないように作業して下さい。
又、加熱し過ぎによるリードにフラックス成分が上がってしまい接続不具合を生じることもあるので注意したい部品です。

 

10.水晶発振子(水晶振動子)

水晶発振子 水晶発振子 内部構造

水晶発振子は基本的な構造はあまり変わりませんがSMD対応品はセラミックベースに窒素などを封入した密閉空間を作り振動子が振動しやすい構造となっている。
音叉型振動子や平板型振動子があり、いずれも熱による周波数温度変移がみられる部品なので加熱のしすぎは禁物です。特に金属ケースに入った振動子は封止の際、稀にスパッタが飛び振動子に飛散されて付着している場合もあり半田ゴテによる半田付け時の熱でスパッタが外れてしまうケースもある。
振動子と電極を導電性接着材を使っているケースが多いので加熱のしすぎは故障の原因となります。

<スパッタ>
金属ケースを封止する際にシーム溶接をするが、この時の溶接カスをスパッタと言う。
稀に金属ケース内側や水晶片に付着する場合がある。

 

※次回は実際の半田付け作業においての良い例、悪い例などについて掲載を予定してます。

 

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「薪の水分計」ものづくり分析

火曜日, 8月 21st, 2012

(2012/8/21)


個人的趣味で薪ストーブを使い始め、的になった事があったので皆さんに紹介いたします。 1 内容はS社製の水分計は一体どうやってこの価格で物作りが出来ているんだろう?と、ふとした疑問からです。弊社社員に早速分析をさせてみたところ、凡そこの価格では日本で製造することは不可能であることが解りました。中国恐るべしです。

しかしながら性能は価格が示すように結構誇大広告で、こんなんで本当に性能が出ているの?といったようなバッタくさい臭いもします。 それでは、外観からケースの内容から金型の数(複合型を作製?)少なくともプラモデル感覚でないと、このコストは出ない。じゃあ作りが悪いかというと全然普通に使える。 日本から色々な技術を盗み取っているんだなと逆に感心させられる。

リアケース フロントケース 電池カバー
1)リアケース 2)フロントケース 3)電池カバー
スイッチフロント スイッチリア 電池カバーフロント
4)スイッチフロント 5)スイッチリア 6)電池カバーフロント
電池カバーリア プローブカバーフロント プローブカバーリア
7)電池カバーリア 8)プローブカバーフロント 9)プローブカバーリア
プローブ プローブとメイン基板 メイン基板フロント
10)プローブ 11)プローブとメイン基板 12)メイン基板フロント
メイン基板リア
13)メイン基板リア

以上のように写真を見てもらうと伺えるのだが成型品は売価に相当する部分では非常に作りは良い方である。 又基板に関しても両面ですのでサイズからして300円位でしょう。

さて次は簡単に回路・部品説明です。

1.市販の水分計の回路

1-1.補足説明

    ①SUN0907(U1)のピン
    No. 信号名 説 明 No. 信号名 説 明
    1 デジタル出力 LEDのON/OFF 18 デジタル出力 電源(3V)出力制御
    2 デジタル出力 LCD制御(3線式) 17 NC
    3 デジタル出力 16 デジタル入力 SW1
    4 デジタル出力 15 NC
    5 NC 14 NC
    6 NC 13
    7 アナログ入力 温度測定 12 電源(V2)+5V
    8 アナログ入力 プローブ間抵抗測定 11 パワーオンリセット入力
    9 GND(0V) 10 アナログ入力 電池の電圧監視

    ②温度測定 R21(47k)、R23(サーミスタ50k)、SUN0907(U1)の7ピン+26℃表示でSUN0907(U1)の7ピンは2.5V、+5℃表示で3.6V これよりR23サーミスタは50kと考えられる。

    ③電池電圧測定 オペアンプ(U3)の5,6,7ピンで電池電圧を比較し、結果をSUN0907(U1)の10ピンで読み取る。 約5.0VでLCDのバッテリマークが表示する。

    ④プローブ間抵抗測定 プローブ(IN)に5Vを加える。プローブ間の抵抗によりFET(D)電圧が変わる。 オペアンプ(U3)の1,2,3ピン、R9、R17で3倍し、その電圧をSUN0907(U1)の8ピンで読み取る。

    ⑤回路の電源(V3)制御 温度測定、プローブ間抵抗測定、電池電圧測定回路の電源制御は、SUN0907(U1)の18ピンで行なう。

1-2.不明な点

    ①SUN0907(U1)の13ピンの意味

    ②R16(43Ω)の調整方法 プローブ間に抵抗を接続し(オープンorショートか?)、FET(Q1)のDで電圧を測定して調整する。

    ③木材⇔コンクリート測定モードの変更方法

    ④プローブ間抵抗測定値に温度補正しているのか。サーミスタ使用のため温度測定精度が悪い。

2.部品選定

    ①三端子レギュレータ(U5, LR8503-5.0V)は国内の製品によく使用されているTS78M05CPとした。 しかし、待機電流が大きいので電池消耗が早い。再度、検討する必要がある。

    ②SUN0907(U1)の変わりにPICマイコン(PIC16F88-I/SO)とした。

    ③LCDの入手しやすさから、16文字×2行のキャラクタディスプレイとした。 ただし、本体寸法が大きくなる(基板、成型品が高価格になる)、文字表示が小さいなど問題が発生する。

    ④チップコンデンサの単価をすべて1.0円とした。

3.単価

電気部品のみで2,134円となる。(実装点数43)
(ただし、メカ部品の単価、および基板設計費、成型品設計費を含めない。)
現状量産効果を望んだとしても部品代は約30%コストダウンが出来ればよい方で見積価格的には10%ぐらいが関の山である。2000円が電機部品のみの価格である。 これに基板材料費300円、成型品500円(金型費含む)、2800円それに加工賃、運賃含めるとトータルで3300円位が製造原価と思われる。日本で販売の場合は流通コスト販売店の粗利を乗っけるとざっと5000円ぐらいで販売しないと黒字化しないのである。昔から製造業(一般的な)は売価の1/3が工場原価とされる。この考え方をこの製品に適用すると製造原価はおよそ1300円という事になる。 中国再び恐るべしである。
特に最近はアリババさんという中国との橋渡し役が色々な製造元を紹介してくれるので、ありがたいはありがたいが自分たちの首を絞めるだけである。一般的な消費志向として水分計は目安になればいいとして、やはり価格が安いだけの製品が喜ばれているのかも知れません。薪を燃やすのに水分が1%多いから少ないからどんな影響があるかと言えばあまり関係のない話のようなのでこういう製品でもそこそこ売れるのでしょう。
何万円も出して±0.1%の高い測定機を購入しても薪ストーブに入れてしまえばそれがどんな意味を持つのかという疑問もある。
良いじゃないか目安で・・・・。

さらに製品を分解して回路図を起こしてみた。⇒水分計回路図

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