オムロン新検査装置「VT-Sシリーズ」の機能紹介
  ・・・インライン運用を加速させる新検査装置の改善点

(2015/8/18)


前回のコラムで定義いたしました3点について解説致します。

1)の「検査処理の更なる高速化」について
VT-S730では、従来機種のVT-WIN2と比較し、約1/2~1/3のタクトで検査が可能です。
(但し、斜視検査など一部の検査を多用しますと、タクトが変わってきます)
VT-WIN2も業界では高速検査出来る装置として評価されましたが、VT-S730は光学系の設定を全て見直す事により、上記のタクトを実現しています。特筆すべきは、対VT-WIN2と比較し、取得している情報量が多いながらこのタクトを実現している事です。今までのオムロンの特色であるカラーハイライト画像と3Dモワレ画像を取得し、検査の眼を増やしつつ従来機より高速な検査タクトを実現します。
これにより、初期導入のお客様の多くは、SMTラインに最初から組み込み、インライン運用されているお客様が多くなっております。

2)「外部で検査プログラムの作成・修正が行えること」について
新検査装置シリーズは(基板画像を撮像する作業を除き)基本的に外部作成装置で作成・修正を行います。
特に、検査プログラムの修正(検査運用中に修正するなど)については、サーバに対し検査した画像をストックして修正作業の材料に出来ますので、修正作業の為に改めてサンプル基板を確保する必要がありません。全てシステム内で完結出来るしくみです。
サンプル基板の取り扱いが無くなり、担当者の負荷が削減されております。

3)「高い直行率で有る事」について
新検査シリーズは従来機と比較し検査ロジックを全面的に見直しております。
直行率を阻害する要因はいくつかありますが、意外に多いのが、部品極性や文字検査です。従来機は部品のマークや文字が変化すると、それを不良として検出してしまいました。
新検査装置では、予めフォントやマークの違う部品モデルを登録しておけば、自動判別の上検査が可能です。故に部品のばらつきに非常に強くなりました。
はんだフィレット検査でも、従来機ははんだ表情の変化に過敏に反応する傾向がありましたが、新検査装置では取得したはんだ形状の情報を一旦数値化し判定するので、こちらもばらつきに強くなりました。

他にもいろいろな特徴がございますので、是非一度実機をご確認頂ければと思います。

戻る


gohome

Comments are closed.