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「過検出」を分析し改善に生かす

金曜日, 7月 11th, 2014

(2014/7/11)


検査装置を運用する現場では、必ずと言っていいほど「過検出」という問題に突き当たります。
改めて過検出とはなんでしょう?検査工程における過検出とは、目視レベルでは合格品なのに、検査装置が「不良」と判定する事象の事を指します。現場によっては「見過ぎ」「過剰判定」と表現されるお客様もいます。 一見、検査基準が厳しいだけで、さほど問題ではないように思えるかもしれませんが、この「過検出」が多くなることによって自動検査後の確認作業の工数が増加したり、それによってヒューマンエラーが出やすい状況になり、実不良の流出に繋がる可能性も含んでいるのです。
多くのお客様は、この「過検出」を極力抑える為に検査装置の再調整を繰り返します。しかし、SMT工程では半田量や粘度、基板の状態や実装部品のバラツキなど、SMT工程における実装条件は刻々と変化していきます。そのため、リフロー炉から出た基板を見ると半田量が少なかったり、部品のズレやふらつきなど、基板ごと多岐に渡って表情の違いが発生するのです。しかしながら、それを検査する検査装置にはヒトのような柔軟性は無いので、検査結果が目視結果と完全一致する事は非常に困難なのです。

では、どうしたらいいのでしょうか?

今まで一手に捉えていた「過検出」という現象を、一つ一つ分析しながら適切な打ち手を講じる事が必要です。
下記に2つのケースを記述してみます。

ケース1:ティーチング不足による過検出を減らす
「過検出」の要因が、検査装置の検査データ作成の不備であれば、その都度修正ティーチングを行います。
たとえば「ランド抽出」等が、繰り返し安定性に欠けるなら実装検査や半田検査など他の検査結果に影響を及ぼし、まったく違う検査結果を出力する場合もあるのです。ランド色(もしくは部品色)の変化によるものは、出来るだけ検査データで吸収出来る様に修正します。但し、部品酸化等のような個別事例は無理にティーチングせず、諦めて検査項目から除外する柔軟な判断も必要です。
地道な作業ですが、この「ティーチング作業」によってどれだけ検査データを熟成させるかが、「過検出」を減らす一番の打ち手であり正攻法だと言えます。

ケース2:生産工程側も巻き込んで過検出を減らす
半田量の変化、部品位置の変化などが主原因の場合は生産工程側に要因があります。これを将来的な不良発生のシグナルと捉え、「工程改善の為の材料」として、SMT工程にフィードバックします。
お客様の実装現場では、SMT工程と検査工程の間での連携不足で、検査工程内だけで問題解決しようと苦慮しているお客様もおられると思います。明らかな品質不良ではない、このようなフィードバックに対して生産工程側の方も御理解頂けないかも知れませんが、事実を画像やデータで示して粘り強く協力を仰ぐ事が重要です。
検査工程だけの問題と捉えず、SMT工程トータルでの効率向上を目指すことが必要となります。
その為には、強いリーダーシップと信念が必要になるかも知れません。

上記二点の打ち手を主にPDCAサイクル素早く廻す事で、検査装置の定着化と有効活用を目指すべきと考えております。

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